障害年金

障害年金3 障害年金の基礎知識 ~知らないが故にもらってない年金(障害年金請求編)~

障害年金の請求について

前回、前々回で障害年金(障害厚生年金、障害基礎年金)の受給要件について確認してきました。今回は実際に障害年金を請求する際の注意点を確認していきます。

事前に何の準備もせずに、取りあえず社会保険事務所に行った場合には、「診断書」、「病歴・就労状況等申立書」と「障害給付裁定請求書」の3種類の書類作成と添付書類の準備を指示されると思います。

 年金請求における障害は1級~3級まで分かれており、それぞれ障害の程度により判断され、1級が最も障害が重く支給額が高くなります。「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」は障害等級を決定する上での有力な判断材料となっているため、十分に慎重に取り扱わなくてはなりません。もちろん、虚偽の報告は絶対にNGです。
行政機関は、どのように記入したらよい等ということを、そこまで親身に教えてはくれません(受領する側なので当然言いづらいでしょう)。いわばグレーゾーンといわれる各障害等級のボーダーライン上にある方々にとっては大きな結果の違いとなってくるのです。また、不必要な記入があったが故に、追加での添付資料を求められるなど、通常1度の提出でスッキリと終わらないという実態があります。

実際の請求の際には、障害等級の決定に納得がいかなかった場合の不服申し立ても視野に入れて、これらの提出書類のコピーを取っておく等の対応も必要かと思います。このような実態を踏まえた上で、しかも早い段階で申請の検討に入られることをお勧め致します。

障害年金2 障害年金の基礎知識 ~知らないが故にもらってない年金(障害基礎年金編)~

障害基礎年金の受給要件

次の要件を全て満たすことが必要です。前回の障害厚生年金の受給要件と類似した項目が多くなります。

要件1:被保険者要件と障害要件
障害基礎年金は、傷病により初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(初診日)において、次の①、②のいずれかに該当した人がその初診日から起算して1年6カ月を経過した日、もしくはその期間内に治った場合は治った日(症状が固定し治療の効果がこれ以上期待できない状態に至った場合のこと)に障害等級の1級または2級に該当したとき、または障害認定日に障害等級の1級及び2級に該当しなかった人が、65歳に達する日の前日までに障害等級に該当し、請求を行ったときに、その障害の程度に応じて支給されます。
 ① 国民年金の被保険者であること。
 ② 国民年金の被保険者であった者であって、日本国内に住所を有しかつ、60歳以上65歳末満であること。
 
要件2:保険料納付要件
初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があるときは、その被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が被保険者期間の3分の2未満であるときは支給されません。
 ただし、平成28年4月1日前に初診日のある障害(初診日において65歳末満の人に限ります)については、3分の2以上の納付要件を満たさなくても、初診日の前日において初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料の未納期間がない場合には、障害基礎年金が支給されます。

前回に引き続き、障害基礎年金の受給要件について確認しました。受給要件を文書で書くと、間違った表現をすることができないため、どうしても固い文書になりがちです。ただ、このコラムを通じて感じて欲しかったのは、あまりにも障害年金の無請求が多いという実態であり、年金の制度上、自分から請求しない限りは(よっぽど親切なお医者さんが教えて下さったらいいのですが・・・。)勝手には支給されないということです。

また、どこで受給要件を満たしているのかを確認すればいいのか?とよく聞かれます。まずは、行政機関である社会保険事務所や、私達のような年金の専門家である社会保険労務士に問い合わせてみることが第一歩となります。
障害基礎年金と障害厚生年金の申請については、社会保険事務所が窓口となっており、その他各種共済組合による障害年金はそれぞれの共済組合に窓口があります。

障害年金1 障害年金の基礎知識 ~知らないが故にもらってない年金(障害厚生年金編)~

障害年金とは?

「障害年金」とよく総称して言われることが多いですが、共済等を除く国からの年金としては、障害基礎年金(国民年金)と障害厚生年金(厚生年金)の2種類があり、その要件によって両方、もしくは片方受給できる場合と、それとも両方とも受給できない場合があります。それぞれの年金の基本的な受給要件を確認していきましょう。

障害厚生年金の受給要件

次の3つの要件全てを満たすことが必要です。

要件1:被保険者要件
「厚生年金の加入期間中に初めて医師の診療を受けた傷病による障害であること。ただし、障害基礎年金の支給要件を満たしている者であること。」です。
つまりは、退職後に初めて病院に掛かった傷病による障害については、障害厚生年金は支給されません。必ず在職中に一度病院に掛かられることを勧めます。

要件2:障害の要件
「初めて医師の診療を受けてから1年6ヵ月経過したとき、もしくはその期間内に治った場合は治ったとき(症状が固定し治療の効果がこれ以上期待できない状態に至った場合のこと)に障害の状態にあるか、または65歳に達するまでの間に障害の状態となったとき。」です。
「障害」という言葉にどうしても重きを感じてしまい、実際には受給が可能な方であっても、自分は該当しないと思い請求をされない方が多く存在しています。まずは、社会保険事務所に一度相談に行って、自分が申請できるのかを確認してみることを勧めます。もっとも医学的な判断が必要になるので、申請の結果として不支給の決定が下される場合もあります。この場合にも、納得がいかないのであれば、不服の申し立てができます。

要件3:保険料納付要件
「初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があるときは、その被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が被保険者期間の3分の2以上であること。」
 「ただし、平成28年4月1日前に初診日のある障害(初診日において65歳末満の人に限ります)については、上述の3分の2以上の納付要件を満たさなくても、初診日の前日において初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料の未納期間がない場合に支給されます。」とあります。納付期間についても社会保険事務所で確認することができます。

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