遺言書

「あと少しの命だったとしたら・・という見方をして、今を生きるならどうなりますか?」
という問いかけをして、文章を書いてみましたが、「遺書」のような感じになりました。
遺書というのは自分の気持ちを残った人に伝えるというものです。誰にどんなことを言いたいか(例えば、配偶者に対して、子供に対して)とか、お葬式をこのように行ってほしいとか、そのようなメッセージを伝えることです。

これと似て非なるものとして、「遺言書」(ゆいごん、または、いごん)があります。これは「気持ち」を直接的に伝えるのではなく、法律的に伝えるものです。すなわち、財産の相続について述べるものです。どの財産を誰に相続させるのか、とか、遺言の執行者を誰に指名するのかを法律的に有効な形で残します。遺言には3種類ありますが、一番確実なのは公正証書遺言(民法969)だと言われます。遺言の内容が法律的に不備があった場合に公証人が指摘してくれるからです。完璧なのは事前に口述する内容を税理士・弁護士にチェックしてもらって弁護士にも立ち会ってもらうことです。ただし、公証人への手数料、弁護士への報酬が必要になります。
このように書くと面倒くさそうに見えますが、そのコスト(手間・時間・お金)に見合うものがあります。それは残された遺族の争いが回避できるということです。
世の中でほとんどの相続は「争族」になってしまっていると言われています。ほとんどの相続はもめているのです。これは額の大小を問いません。家庭裁判所に持ち込まれる相続争いの半分が1000万円以下の財産だそうです。自分の死後、子供たちが争うのを見たいと思う人はいないでしょう。是非、遺言することを検討してほしいものです。
「遺言を書いてくれ」と言われると逆上するお年寄り・お金持ちがいらっしゃるかもしれませんが、それは「遺書」とごっちゃになっているのです。遺書というのは死に行く人が思いを書くこと、遺言書はあくまでも円滑な遺産分割協議のための法的行為であることをきちんと説明してください。

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