移住住みかえ支援機構
日本では戦後一貫して「持ち家奨励策」が取られました。住宅ローンの金利を低くするとか、ローン金利の一部を税額控除するとか。国民に家を買わせることで、木材工業、セメント業、塗料業、電気製品製造業などが潤い、GDPが向上し、持ち株政策は即ち景気対策でもありました。
日本人の金融資産が現預金に傾斜しており(約6割)、もっと株式を購入すべきと言う議論が金融ビッグバンの時に巻き起こりました。私もこれに乗っかってファイナンシャルプランナーの活動を行っていました。
しかし、考えてみると、日本人の資産の6割は不動産資産で、4割が金融資産です。現預金は4割の内の6割ということは、24%。総資産の24%の預貯金があってもかまわないような気がします。
団塊世代の85%近くが持ち家に住んでいるそうです。この世代は、よほどの変わり者か貧乏でない限り、家を買ったと言うことです。それが保有資産の多くを占める。
問題なのは、国民年金未納も含めて老齢年金制度が今後事実上破綻するとした場合、長い老後を過ごすためには資産の取り崩しを行わなければならないということです。残念ながら、自宅をキャッシュに換えることは容易ではありません。
ひとつのやりかたは、リバースモーゲージというものです。逆住宅ローン。自宅を担保に自治体から金を借りて生活費に充てる。死亡後、自宅は自治体のものになるという仕組み。これは不動産が現金に転換されたと言えます。しかも低金利なので良いかもしれません。
もうひとつのやり方は、賃貸に出すと言うことです。大きな家を貸して、老夫婦は少し田舎の賃貸住宅に住み替える。家賃収入と家賃支払いの差を老後資金の一部とするのです。このやり方も自宅を現金に換える方法と言えます。
有限責任中間法人移住・住みかえ支援機構(JTI)という政府肝いりの組織もできています。子供たちが独立すると老夫婦では持て余す大きさの家を持ち、引退後資産のほとんどが自宅で老後資金が余りにも乏しい・・・そんな方は、ここに相談してみたらいかがでしょうか。